美しさを聞き分けるのは。
チューナーは魅力的な道具。
「自分は大丈夫だろうか」と正しさを求めついすがってしまいそうになるけど、チューナーは永遠に自分の耳にはなってくれない。
瞬間瞬間変化する響きの色合い、変化する音の重なりや温度のようなもの…。
その瞬間その美しさを聞き分けることのできるのは、自分の耳だけ。— 渡邊愛子 (@aikohime3) 2018年10月23日
私は吹奏楽部出身なので、
チューナーとはずいぶん深く長いお付き合いになります。
もちろん、ソプラノ、アルト、テナーとそれぞれの楽器ケースに一つずつ、
専用のチューナーが入っています(笑)。
チューニングする他にも、音を鳴らして一緒にハモってみたりと、
いろんな使い方ができる頼れる道具なのですが、
「この音程大丈夫かしら」と不安になると、
正しさを求めて無意識につい「すがって」しまいたくなる道具でもあります。
”音そのものの美しさ”を聞き分けてくれるもの。
でもチューナーが測ってくれるのは、音の高さだけです。
いま鳴っている音の響きそのものや、ハーモニーの多彩な変化、
様々な楽器との重なりで生まれる瞬間瞬間の色合いなど、
音そのものの美しさを測ることはできません。
その美しさを聞き分けることができるのは、
他でもない自分の耳だけなのだと思います。
最近は合奏中でもそれぞれの楽器にチューナーマイクがつきっぱなし、という学校も多くて、
それを拝見するたび、ちょっともったいないなという気持ちになったりします。
成長の過程で音程に敏感になることはとても大切なことですが、
「瞬間瞬間移り変わっていく音の美しさ」を聞き分けていける耳を
ぜひ育てていってほしいなと思うのです。
…では今この瞬間、どんな音があなたの耳に聞こえていますか?
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