BLOG

ブログ

 

今日は座奏、座って演奏するときのことについて。

立奏よりも、実は座奏のほうに悩ましさを抱えている方が多いように思います。

「脚をどうしたらいいのか分からない。」
「踏ん張れない。お腹が使いにくい。」
「動きにくくて、窮屈さを感じる。」
「そもそもどう座ればいいのか。」

今日はそんな悩み多き「座奏」について考えてみたいと思います。

 

脚の行方

「座奏の際、脚はどのように置いたら良いのでしょうか?」

吹奏楽の指導をされている先生方によく質問をされるのがこの話題。
脚を投げ出すようにしている子や、逆に器用に椅子の脚に絡めている子(笑)。脚を大きく開いている子や、きちんと両脚の膝をぴったりとくっつけている子。また左右をアシンメトリーにしている子。どういった姿勢が演奏にふさわしいと言えるでしょうか?と。

脚は確かに呼吸やその他の部分にも影響しますが、座っている際は「体重を支える」という大きな役割から離れるため、どこに置いておくべきかについてはさほど深刻に考える必要はないと思っています。

そう、座奏の際、脚は「体重を支える」役割からは少し離れることになります。

…では、どこが体重を支える役割を担うことになるのか。

ここへの理解が、座奏をより自由にする大きなポイントになると考えています。

 

座った私を支えるもの

さて、座った時に主に体重を支えるのはどこか。

部位としては「お尻」になりますね。もう少し細かく見ていくと、骨としては骨盤の最下部、その名も「座骨」という部分になります。座った状態で片方のお尻の下に手を敷くと、骨が当たると思います。それが座骨です。座った時に、主に脚に代わって上体の重みを支えてくれるのが、この「座骨」の部分になります。

椅子の座面に対して、”面”というよりは”点”で接しているので、上体の重心を移動するたびに支える”点”も様々に移動することができます。(逆に移動させないとお尻が痛くなっちゃいますね・・・。長時間乗り物に乗った時のように。)

まさに座っている時の「脚」になってくれているのがこの部分です。

 

座った私を自由にするもの

そして、座っている際に上体を自由に動かしてくれるのが、座骨のすぐ上に位置する股関節です。この関節は球状のためとても可動域が広い関節なので、座ることで太ももの部分がほぼ固定されている状態だと、ココを支点に骨盤を含む上体をダイナミックに動かすことができます。

特に管楽器奏者にとってこの部分で動くことは、骨盤底筋群や腹筋群などあまねく呼吸筋も胴体と1ユニットで動かすことができ、またピアニストにとっては、骨盤から腕につながる筋肉も伸びやかに動かすことができることで、無駄なく無理なくもれなく効率的に身体を使うことに繋がります。

…まとめてみます。

座奏おいても、まず大切なのはやはり

・自分の頭の場所と、背骨の長さを思い出すこと。
・自分のの身体を支えてくれているのは、主に身体の深部、背骨の周りにある筋肉。

であること。

そして

・座っている時に上体の重みを受け止めてくれる…脚の代わりをしてくれるのは座骨の部分。
・その少し上にある股関節で、骨盤含む上体全体を1ユニットでダイナミックに動かせる。

…いかがでしょうか?

お読みいただき、ありがとうございました!

メールマガジン発行しています!

こちらのメルマガでは、

・よりダイレクトに役立ち、より演奏の現場に即した最新ブログ記事
・東京、大阪、名古屋はじめ全国でのレッスン&セミナー情報

などいち早くお伝えしてまいります。

ぜひご登録くださいませ!

 

関連記事一覧