自由な本番のために

演奏を”伝える”ための大切なプラン。

 

ドキドキのソロを奏でるときと

大切な人にプレゼントを渡すときは

とても似ているような気がする。

その人の喜ぶ顔を想像して

その人のために一番良いものを選び

直接その手に丁寧に渡すことそのものと、同じ喜び。

ソロはいつも、一音一音をプレゼントにして一人一人に渡すように奏でたい。

あと少しの「明確さ」。

 

ある日のレッスンで。

 

「ソロが苦手なんです…。練習はしっかりしてあるのに、緊張してしまうと自分がどうやっていたのか分からなくなってしまって。」

 

…きっと多くの方が、同じような経験をされたことがあるのではないかと思います。

暗譜でも大丈夫なはずなのに。

そんなに難しいわけでもないのに。

“solo”と書いてあるだけで、なぜかいつも思い通りにいかない。。

そんな時は、演奏のプランにあと少しの『明確さ』が必要なのかもしれません。

生徒さんのお話を聞きながら、私の頭にある一人のアスリートの姿が浮かびました。

 

クリアな演技。その理由。

 

フィギュアスケートの浅田真央さんの、ソチオリンピックでのフリープログラムの演技は、本当に素晴らしいものでした。

日本では、確か深夜3時とか4時くらいの放送でしたが、途中から号泣しながら食い入るように見ていたのを覚えています(笑)。

のちのインタビューで、彼女はこんなようなことを言っていました。


「ひとつひとつのジャンプをお世話になった人のために飛びました。このジャンプはママに、このジャンプは姉に…」

 

…あのジャンプのひとつひとつに込められていたのは、とても濃密なストーリー。

彼女のあの演技の明確さと丁寧さの理由が、少し理解できたような気がしました。

 

表現。技術。そして3つ目のプラン。

 

生徒さんにそのお話をして、

「試しに同じように考えて演奏してみませんか」と提案してみました。

少しの時間を置いてから溢れ出た演奏は、いつも通り素晴らしいものでしたが、

その方にとって、ひときわ満ち足りたものであったようです。

演奏が成立するためにはたくさんのプランが必要となりますが、

大きくまとめると下記のようなものになるでしょうか。


・その音楽を表現することに対して、作曲者の意図、背景や曲のスタイルから導き出し裏付けされた明確なプラン。
・それを実現するための、演奏における技術的な動きについての明確なプラン。
・そしてそれに加えて、自分自身がそれを”聴衆に伝える”ということにおいての明確なプラン。

 

…あと少しの明確さ。

この3つ目の明確なプランが、パフォーマンスすることにおいてとても大切であることを再確認した時間でした。

 

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