サックス・楽器演奏のこと

変化と達成のために大切なこと。〜習慣の認識〜

 

このところ、やっとパソコンの「ブラインドタッチ」をマスターしました。
(注※マスター、というのが果たしてどこまでのレベルを指すのかはさておき……まぁ、キーを見ずに打てるようになった、というレベルです。)

練習をスタートしてちょうど一ヶ月ほどになります。

最近はたくさんのありがたいアプリが存在しているもので、私もそんな中からひとつ選び、スキマ時間にひたすら取り組んでみました。

↓私が取り組んだアプリはこちら。
「ひよこでも出来るタイピング練習」


最初はとにかく、これまで自己流で身につけた”タイピング習慣”を効率的なものに変更していくことにとても苦戦しました。

なんとなーーくボンヤリと覚えているキー配列。
なんとなーーくボンヤリと決めている指使い。

そんなボンヤリとしたものであっても、それは長年積み重ね確立してきた自分の立派な癖……「習慣」でした。

習慣を新しいものに変える、自分の癖をあらためる、というのは大変難しいものです。
その原因はいろいろありますが、まずほぼ無意識の中で自動的に行われているものであることがその一つです。

例えば、いつもどちらの足から靴を履いているでしょうか?
……だいたい、無意識に決まっているものだと思います。

それを「今日からいつもと違う足から履こう!」と決めていても、気づいた頃にはすっかり靴を履き終わっているものではないでしょうか?

 

さて、ブラインドタッチを習得する前に、私はまず「いつも自分がどうやってタイピングをしているか?」を観察することにしました。

良い悪いはさておき、ただ現状を観察するのです。

・目はほぼキーボードを見ていて、文節ごとにモニターを見て確認している。
・右手は人差し指、中指、薬指、左手はほぼ人差し指と中指のみを使っている。
・肘を机に置き、そこから先は浮いている。キーボードの上空でかなり手が動くことになるため、キーを押す音が大きめである。


そして、改めてそれらを新しい動きに置き換えていきます。

・目はモニターのほうへ向ける。
・最初、両手の人差し指は「ホームポジション」と言われるキーに置く。(突起物があるため、見なくても指で触ると分かりますね。)
・手首をパソコンの上に軽ーく着地させる。(ノートパソコンを使っています。)
・それぞれのキーは決められた指で押す。


……ただこれだけのことなのですが……実に気持ち悪い(笑)。違和感の嵐。

あぁキーボードを見たい。
あぁ慣れた指で押したい。

特に小指でキーを押すことに慣れていないため、なぜか頭がムズムズしてきます(笑)

そんな自分に気づくたび、「これは今、脳が新しい回路を作ろうとしてくれているのだ。ありがとうありがとう……」と自分をなだめつつ、時々雄叫びをあげながら(笑)、少しずつ新しい習慣を身につけて行きました。

結果、体感的にはそんなにタイピング速度が上がったようには感じませんが、使える指が増えたため実際の処理能力は格段に上がり、目がモニターを見続けることでミスも減りました。

何より、ずっと「できるようになりたいな」と思っていたことができるようになった喜びと充実感は、何ものにも変えがたいものですね。  

 

かつてアレクサンダーを学び始めた頃、私はサクソフォンを演奏する時の構え方を、より自由度が高いものに変更してみることにしました。

大変わずかな動きですが、

・アンブシュアの準備をする(←習慣)その前に、腕で楽器を口元に持ってくる。(←新しい動き)
・下アゴの先からマウスピースに向かう(←習慣)代わりに、鼻先から身体全体がマウスピースの方へに向かう。(←新しい動き)


最初は、とにかく自分が無意識にやろうとする動き(←習慣)に気づくこと、そして新しい動きを選ぶこと自体が難しく、先生に丁寧に観察してもらい、サポートしてもらいながら少しずつ少しずつ取り組んでいったことを覚えています。

根気良く(地味ーーに)続けていくことで、やがてその新しい動きを習慣として上書きすることができ、アゴそのものの動きや楽器に対するアンブシュアの角度のバリエーションが豊かになりました。(タンギングにもかなり良い影響がありました。)

 

アレクサンダー・テクニークにおいてこの「現状の観察」は「習慣の認識」とも呼ばれ、とても重要なものとされています。

前述しましたが、自分自身が「今どうやっているか」を無意識レベルのところまで観察するのはなかなか難しいものです。

アレクサンダー教師は、まず生徒さんの「目」の役割を果たします。
生徒さんの代わりに生徒さん全体の動きを繊細に観察分析し、その時その時に最適な提案をしていきます。

レッスンを受けることで、ご自分の「思わぬ習慣」に気づくことができるかもしれません。  

 


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