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「どう演奏するのが”正しい”のでしょうか・・・分からなくなってしまって」

こんな質問をいただいたとき、

『正しい演奏、なんて存在するんでしょうか?どうやりたいか、が大事だと思います!』

なんて、キラリと光る「正論の刃」をスラリと簡単に抜いてしまいそうになるのですが、こういった場合それはあまり建設的なアドバイスではありませんね…。

“多様な価値観”という大海原。


実に多様な価値観と、スピードの速い変化の時代。

クラシック音楽の演奏のスタイルもまた、実に多様な時代です。

普遍的な価値観と、新しい価値観。それらは多層に、また複雑に絡み合っています。

様々な価値観が生まれ続け、そしてそれに次々と触れ、また変容を繰り返す今の時代を生きる中で、ふと

「自分は何をどうやりたいのか」

が分からなくなることや、自分が培ってきたそれに疑問を持ってしまうことは、誰にでもあると思います。

…どれも素晴らしい。でも、自分はどうしたいのか。

「分からない」「分からなくなる」というのは、私たちにとってとても怖いものです。
 

価値観を”可視化”する。


そこで取り組んでみたいのが、自分が「演奏において大切にしていること」を言語化してみることです。

言語化できるものばかりではないし、はっきり言って改めて自分の価値観、自分自身を見つめることは

「めちゃめちゃめんどくさい」 です。

しかし、その先には必ず何かしら発見があったり、もやもやした気持ちを整理することに繋がりますので、ぜひ取り組んでみてください。

手順は下記の通りです。

1.まず、ご自分が「演奏において大切にしていること」を5〜10個ほど自由に書き出します。
注意点は「なるべく簡潔に」「あまり考えすぎず直感で」。
ex.)音色、響き、調和、歌うこと、お客様とのコミュニケーション、作曲者の意図、節度、正確さ、仲間、構成….

2.書いたら、それらに順位をつけます。順番などつけられるものでもないですが、ちょっと頑張ってみてください。

3.その紙を、いつも見えるところに貼っておきます。(楽器ケースとか、譜面台など) ・・・

以上です。

前述した通り、これはめちゃめちゃめんどくさいので、お友達数人を巻き込んでやってみるのがオススメです。  

 
自分の価値基準と常に向き合い、棚卸しする。


さて、いかがでしたでしょうか。

自分にとって大切な価値観が、少し整理されたなら幸いです。

(しっくりこない場合は、また時間をとって書き直してみるのもいいですが、案外それがご自分の真実に近かったりします。)

そしてこの5つの価値観は、大きな出来事やライフイベント、変化の波に出会うたびに変わっていくものでもあるので、できれば年に一度か二度ほど、棚卸しをすることをお勧めします。

この作業を「めちゃめちゃめんどくさい」と表現しましたが、自分の気持ち、信念と向き合うということは、多くの経験を積むほど、なかなかハードルの高い複雑な作業でもあると思います。

様々な音楽、演奏スタイル、音色。
自分が何を選び取り、創造していきたいかが具体的に意識化されているほど、自分の演奏活動をさらに楽しく、深く追求していくことができると思います。またその活動の中で新たな価値観や意見に触れたとしても、しなやかにそれらを取捨選択していくことができるのではないでしょうか。

悩みながら練習を重ねる時間も必要ですが、時々このような「ちょっとした回り道」をしてみることもまた一つの選択肢として加えていただけたら幸いです。  

 

・・・で、よかったらぜひあなたの「5つの価値観」をこっそり教えてください・・

メールはこちらまで(笑)  

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