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「日中はさほど何ともないのに、朝起きた時に身体が痛い。」

「長時間演奏した後に起こる痛みと同じ痛みが、なぜか寝起きにも強く感じる。」
「爽やかにスタートしたいはずの朝が、いつも「痛み」で始まる。」…

…このようなことでお悩みの方も、レッスンにいらっしゃいます。

今日はそんな「朝起きた時の痛み」について考えてみたいと思います。

 

毎朝の悲劇

以前のブログ『楽器をストラップにかけるときや持ち運ぶときに心がけたい3つのこと』でも触れましたが、私は以前、演奏時の首の痛みに悩まされていました。

この痛みは、楽器を演奏する時以外の日中はそれほど気になることはありませんでしたが、なぜか朝目が覚めた時、特に本番前など十分に眠れなかった時などに演奏時と同じように激しく痛むのでした…。

「枕が合ってないのかな。それともマットレスがダメなのかな・・・」

低反発や高反発、いろいろと散財しましたが(泣)、どれもやはり根本的な解決には至りませんでした。

朝、目が覚めるのがとても憂鬱で、寝ることそのものがストレスのように感じていたことを思い出します。

「どうやったら上手に眠れるのか」…身体と脳を休め、回復させるための睡眠をうまく取れないということが、演奏家としても、うまくこのストレス社会を生きていく人間としても自分は向いていないのかとすら思い悩むこともありました。

 

日中の記憶

アレクサンダー・テクニーク教師の中には、現役演奏家として活躍している教師も多くいます。

私がアレクサンダー・テクニークの学校BodyChanceの訓練生時代、アメリカからヴァイオリニストのジェニファー先生(美人!)がいらっしゃいました。

演奏家として教師として、彼女から学んだことはたくさんありましたが、特に印象的で今でも役立っていることは

「建設的に休む」

ということでした。

「…建設的に休む!!」
その言葉は私にとってとても新鮮で、その時はなんだか宝の地図をもらったように思いました。

彼女によると、寝る時にただそのまま眠ってしまうと、日中に起きた様々なことをそのまま引きずってしまい、自分を十分に休ませることができないのだそうです。

特に演奏家は、練習や本番での「活発かつ活動的な自分」から意識的に「休む自分」へと緩やかにスライドさせることが必要だとか。(良い睡眠をとるには、交感神経優位から副交感神経優位に持って行くことが大切だと言われますね。)

眠っている時に自分をコントロールすることは不可能ですが(さすがにアレクサンダーを使うこともできません笑)、眠る前、眠る寸前までは可能です。

本番後など、身体は疲れきっていてもアドレナリンの効果がまだ持続して脳が興奮状態にある時ほど、自分を意識的に「休ませる」方向に連れて行くということは、上手に眠ることが苦手な自分にとってとても重要で役に立つことでした。

 

寝るという決意

さて、「建設的に休む」にもいろいろな方法がありますが、今回はその中でも私が特に気に入っているものをご紹介したいと思います。



できるだけだんだんと部屋を暗くしていきます。蛍光灯でなく、間接照明が望ましいですね。

部屋の温度も、少し涼やかであると良いと思います(好みや体質もありますが)。

ゆっくり仰向けに横たわり、両膝を立てます。

腰を少し浮かせて、ゆっくり落とす。これを2〜3回繰り返します。

両方の手のひらを胸の前で合わせて、指先を天井に向かわせながら、腕全体をゆっくりと上げていきます。

指先が遠くを通るように、頭の上へ向かって大きく腕全体を倒します。

再び指先が遠くを通るように、天井へ向かわせます。

肘をゆっくり曲げて胸の前に戻し、両手のひらを離しながら肘を胴体の横におろし、肘を伸ばします。(もう一度肘を曲げて、手はお腹の上に休ませても良いです。)

こうすると、背骨全体が床(布団)にぴったり接すると思います。

そして目を閉じて、「大丈夫。時間はある。布団に接しているところから体全体が溶けて、地球に染み込んでいく。」と頭の中で言ってみます。(どういう言葉を使うかはお好みで…)


自分の場合、だいたいこの方法で熟睡できます。(というか、このプロセスの途中で寝落ちしてます笑)

そして目が覚めた時、どういう状態か。

…これはぜひ実際におためしください。

よくわからない場合は、ぜひレッスンにお越しくださいね!゜+.゜(´▽`人)゜+.゜

 

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