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「・・・またそんなこと言ってる。」

「・・・え?な、なになに?」

「”全然大したことじゃない。”って。自分の成果を、自分がちゃんと認めてあげなきゃ。あなた、すごいことやり遂げたのよー。100点満点なんて。なかなか取れるもんじゃないんだから!」

「・・・あぁ、ホント、そうだったそうだった。私、よくやりましたよね。ありがとうございます(^ ^)」

同僚であるフルート奏者でアレクサンダー教師順子さんとの、今日の会話。

自分のことをよく知ってくれている人との会話から、私はまた自分の習慣・考え方の癖を目の当たりにしたのでした。

『満足してはいけない』
『慢心してはいけない』
『自分など、取るに足らない人間なのだ』

・・・そんな習慣がもたらすものは何か。

今回は、簿記試験体験記・結果編です(笑)

 

『大したことじゃないんだから。』囁くもう一人の自分。

私は先日、簿記の試験を受けに行きました。

(その時の様子はこちら↓)

今日はその合否と得点が、WEB上で発表される日でした。

私は受験票を握りしめ、固唾を飲んで発表の11:00を待ちました。(笑)

…ポチッ。

合格。

しかも、満点。

「やったー!(小声)」

アパートの自室で、小さく小躍りする私なのでした。(笑)

・・・小声で、小さく小躍り。

喜びとほぼ同時に『そんな大したことじゃないんだから。みっともない。。。』と囁くもう一人の自分がいることを、その時私は気づきもしないのでした。

習慣とは、そういうものです。

 

自己卑下?謙遜?謙虚?…歪んだ美意識がもたらすもの。

同僚である順子さん(SelfQuestLab(セルフ・クエスト・ラボ)というスクールを共催しています。)と、ちょうど打ち合わせがあったため、嬉々としてその結果をお知らせしたところ、

「んまっ…すご…100点じゃないの!まぁぁぁ…すごいわーー!頼もしい!!」

と手放しで喜び、祝福してくださる順子さんなのでした。

「いやぁ…でもそんな、まだ3級だし、普通は高校生とかが受ける試験みたいだし…全然大したことないです、全然。」

「・・・またそんなこと言ってる。」

・・・・。

と、ここで冒頭の会話となったのでした。

そんな時の自分は、首を縮め、脊椎を丸めて胸のあたりを落とし込み、まるで自分を防御するかのような動きをしているのでした。

『自分は所詮、大したことない。』
『取るに足らない人間である。』
『慢心してはいけない。』
『謙虚でなければならない。』

それはとてもぼんやりした歪んだ美意識であり、これは結局、

「自分は取るに足らない存在である→そんな自分を傷つけられたくない、傷つきたくない→自己防衛しなきゃ」

極端かもしれませんが、こんな図式が瞬間的に生まれているのでした。(…愕然。)

これは、私のあらゆる行動…もちろん演奏活動の中でも、確実に現れているものでした。

「満足したら、成長が止まる。」

…そんな上っ面の綺麗ごとを言って、結局どんなに自分の成長を押しとどめてきただろう。

 

美意識の棚卸し。

自己卑下、謙遜、謙虚。

この辺りの言葉をないまぜにしていたことに気づいたので、少し整理してみることにしました。

「自己卑下」
・自分を人より劣っているものとして卑しめること

「謙遜」
・自分の能力や価値などを低く評価すること

「謙虚」
・自分のことは決して下げないけれど、控えめで素直なこと

言葉って、本当によくできているものですね。

「謙虚」であることは、とても大切なことであると思います。
しかし自分の価値や存在は、決して下げない。

自分の「できること」「できるようになったこと」「成長したこと」「達成したこと」を”正当に”認め、受け入れること。

これは、演奏者として自分を見る上でも、教師として生徒さんを見る上でも、必要不可欠のことだと思います。

アレクサンダー・テクニークの教師になる訓練を受けている間、何度も指摘されたことでもあり、今では生徒さんに同じようなことを言っている立場でもありますが…まだまだ、まだまだ習慣は根強いようです。(・・・はっ!)

し、しかし!今日これでまたその部分がアップデートされたとも言えます!(頑張りました笑)

演奏者としても、教師としても早○十年。

こんな繰り返しばかりかもしれませんが、これからも成長していきたいと思っています。

 

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