“自信”を持ってステージに立つためにできること。
「本番って、ある程度”自信”があるときは良いんです。…でも無いときはもう…消えてしまいたくなって(笑)。自信って、何でしょうね。」
「自信、ですね…。私も自信って一体何なのか知りたいです。どこかで3つパックとかで売ってたら絶対買うのに(笑)。」
ある日のヴィオラ奏者の生徒さんとの会話。
自信。
それは単純に「ある」「ない」の2択だけでなく、コンサートの演目や内容、それへの準備の程度、当日の調子など、様々な条件によってグラデーションがあるものだと思います。
いつも同じ状況であることはありえませんが、できるだけ「自信」を持って本番に臨むにはどんなことができるか、改めて考えてみました。
自信とは何か。
「自信」を改めて辞書で引くと、
じしん [自信]
自分の才能・価値を信ずること。
自分自身を信ずる心。
「大辞林 第三版(三省堂)」
…とありました。
私は『自分のことが一番信じられないなー』と思っているタチなので(我ながら歪んでますね…)、これについては一旦保留にすることにして、「振り返ってみたら自信があった(かもしれない)」という数少ない状況について、記憶のか細い糸を辿りつつ紐解いてみました。
自信があった(かもしれない)演奏が教えてくれるもの。
私は一応○十年の演奏経験がありますが、その中でも「自分が自信を持って臨み、納得いく演奏ができたこと」は片手で数えられるほどもありません。
その数少ないシチュエーションを総合して考えてみると、次のような共通点が挙げられます。
・演奏する楽曲に対してかなり深く掘り下げて理解していた。
・その理解とともに、自分の描くストーリーが曲の始まりから終わりまで大変具体的だった。
・何のために、あるいは誰のために演奏するのかが明確だった。
・演奏する場所、状況がよく理解できていた。
・どのようなお客様が来ていて、どう聞いて欲しいか、何を受け取ってもらいたいかが明確だった。
・・・このような感じでしょうか。
(思い出してみると、ちょっと胸が熱くなるものですね。大切。)
これらの中から導かれるものをさらにシンプルにすると、「自信を持ってステージに立つためにできること」をこう表現することができるでしょうか。
「自分がステージでやることをできるだけ具体的かつ明確にする。」
「目的」を具体化するために。
こう言語化してみると、ごく当たり前のこととも言えます。
多くの人々の前に立つとき、そこで自分が何をするかがはっきりしてないというのは怖いものですよね。
でも案外、様々なことが要因となってこの「目的」が霞んでしまっていることも多いと思います。
アレクサンダー・テクニークは、この「目的」をさらに具体化するためにも、とても役立ってくれています。
自分がステージに立ち、自分の体をどのように使ってどう音を出すのか。
自分が望む演奏をするために、いま何を受け取り、どういう選択肢を選び取ることができるか。
・・・結局、「自信」というものが何なのかは分かりませんが(ごめんなさい…)、ステージに立つあるいは人前に立つ皆さまの、準備の一葉になれれば幸いです。
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