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「基礎練習」と聞くだけで、体が反応する方も多いのではないでしょうか。私も、なぜか背中やお腹に力が入ったり、ちょっと体が重く感じたり(笑)

…確かにシンプルな練習の積み重ねは大切なもの。

でも、そのシンプルさは「音楽」を構築するために無数にある複雑で大切な要素をギュッと抽出したものであり、またそれらが「音楽」に昇華しなければ意味がありません。

今回はそんな「基礎練習」について。

 

基礎練の魔力。

「基礎練習」とひとことで言っても、その内容は様々であり、またその楽器特有なものもあるでしょう。

そして大体の方が自分自身の「基礎練メニュー」というものを持っていると思います。

しかしこの「基礎練メニュー」、

“やらないと気持ち悪い”
“やると達成感がある”
“やらないと下手になる(自分がダメになる)気がする”

という「妙な魔力」を持っていることがあります。

もしいま基礎練習に臨む時にこのような思い、またはどこか重苦しい思いがあるとしたら、その「基礎練習」のやり方、または捉え方を変える時期に来ているのかもしれません。

 

基礎練とは何か。

そもそ基礎練習とは何か。

前述したように私は 「音楽」を構築するために無数にある大切な要素を抽出し最もシンプルにしたもの”と考えています。

当然ですが、全ては音楽表現のためのものです。

そしてロングトーン、タンギング、スケールなど様々な基礎練メニューのそれぞれに、またたくさんの意味を見出すことができると思いますが、ここで一度自分が日頃やっているそれぞれにどんな意味があるのかを再定義してみるのも、とても意義あることだと考えます。

基礎練習に限らず、練習の全ては

・内容に納得しているか
・効果を実感しているか
・目的はどこまで具体的か

 

ここが曖昧なほど、ただ「辛いルーティン」になってしまうと思います。

長い間習慣的に取り組んでいるものについてここまで掘り下げるのは面倒だし、「そんなの考えてる時間あるなら練習したい」と思ってしまうところではありますが(誰よりも私が、です(笑)。)、それこそが自分の習慣であることも踏まえつつ、少し紐解いてみる時間を持ちたいものです。

そうすることで、いつもの基礎練習もまた違う新鮮さを持って取り組めるのではないでしょうか。

そしてまた、誰もがやっているもの、先生に勧められたものであっても「これは今の自分にとってあまり効果がないな」と感じたものについては、思い切って保留にすることも大切な決断だと思います。

 

いつも心に5歳児を。

例えばロングトーン。

シンプルな練習ほど、心に5歳児を連れてきて(笑)、自分に問いを立てまくってみます。

このロングトーンの何が「今やりたい音楽」に繋がるのか。
このロングトーンで、何が今の自分にもたらされるか。
このロングトーンで、今日は何を目的として何を得たいか。
どんなアタックなのか
音の色はどうなのか
響きはどこへ行くのか

音量はどれくらいか
どこまでどう伸ばしどう運ぶのか
リリースはどうなのか
その間、身体はどうなっているのか
そしてその音は何を語るのか

「う、うるさぁい!!!!!」と思いつつも(笑)、この辺りがぼやけて、「とりあえずやっておかなきゃ」「できていなければ」「技術を維持しなければ」という思いになると、途端に辛くなるものです。

「辛い→体が動きにくくなり、豊かな発想もしづらくなる」という悪循環。…これでは、せっかくの練習も大変効率が悪くなるものですね。

そして毎日の基礎練、本番前の基礎練、休み明けの基礎練。同じ基礎練であっても、状況や体調、現在取り組んでいる内容によって、いつも少し違った目的や意図、発想を持って取り組みたいものです。

練習の全ては自分の音楽のため。

基礎練もいつも創造的でありたいものです。

 

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