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”本番用衣装”というと、私の場合はもっぱらロングドレスか上下とも黒いもの(黒黒、と呼ばれます。)で、どれも自分の体に合った演奏しやすいものを揃えているのですが、いつも困るのは「靴」。

やはり舞台に立つものとしては、見た目もできるだけ大切にしたいもの。靴もやはり多少なりともヒールのあるもの、形の美しいものを選びたくなります。

しかしこの「ハイヒール」ちゃん…。カワイイ顔して大変手強い、ニクいやつですよね…。

今日はそんな「本番用ハイヒール」とのお付き合いについて。

 

 

美しさの代償?

シュッと細いヒールの上に伸びる脚…。女性にとって、永遠の憧れでもあります。
そしてカツカツと軽やかな足音を立ててステージに颯爽と現れる女性プレーヤーの姿は、現実が「舞台空間」という非現実的なものにガラリと変化するための大切な要素の一つとも思えます。

普段はスニーカーの私も、なるべく本番だけはヒールのある靴を選ぶようにしているのですが・・・イタイ。

イタイのです。

足の幅が広く、甲が高いという、最もハイヒールに向いてないかわいそうな足を持つ私にとって、限られた予算内で自分に合うハイヒールを探すのは大草原で1本の4つ葉のクローバーを探し出すレベルで難しいのです…。

そして、高いヒール。

座奏の時は良いですが、立奏の時はグラグラするし、腰は痛くなるし、お腹も全体的に使いにくくてなんだかいつもと同じような演奏ができてないような気がする。

ヒールを履くのはなるべく本番だけにして、腰や脚を温存するのがかつての私の「リハーサルの掟」でした。

本番はよりベストな状態で演奏したい。

でも見た目も大事にしたい!

自分のわがままを叶えるには、このハイヒールちゃんをもっとうまく履きこなすことが必要でした。
そしてこんなことにもアレクサンダー・テクニークはとても役立ってくれたのです。

 

自前の下り坂

ハイヒールを履くと、文字どおりつま先よりかかとのほうがかなり高い位置に来るので、いわば「自前の下り坂」にずっと立ち続けるということになります。

そのままいつものように立つと、足首の前側が常に「伸びた」状態、いわゆるつま先立ちの状態になりますね。そうなると、上体はバランスをとるため若干後ろに反る形…少し「胸を張る」状態になることが多くなると思います。

これが腰が痛くなる原因と思われます。背中が、腰のあたりでギュッと詰まった状態になるのですね…イタタ。。

では「自前の下り坂」に立ち続け、さらに楽器を演奏するために全身がなるべく効率的に動ける状態でいるためには、どのような「履き方」が考えられるでしょうか?

 

 

どう立つか?

まずこの「下り坂」が今の自分にとっての「平面」と捉えてみることができると思います。

そしてこの「平面」に対して下腿(すね)を垂直に立たせようと考えてみます。そうすると、ヒールの高さにもよりますが、伸びていた足首をやや曲げることになるかと思います。そこで軽く足踏みをしてみると、同時に膝と股関節も伸びきった状態からやや緩やかに余裕を持った状態になるかと思います。

そして大切なのはやはり

・自分の頭の場所と、背骨の長さを思い出すこと。
・自分のの身体を支えてくれているのは、主に身体の深部、背骨の周りにある筋肉。

であること。

ちなみに足は、見た目はL字に似ていますが、簡単に言うと三脚のような構造になっていて、下腿(すね)の骨よりもかかとの骨の方がかなり後ろに伸びています。

すねから体重がまっすぐ落ちていくところがちょうど土踏まずになっていて、これがいわば「免震構造」の役割を果たしています。足の裏でうまく体重を分散させているのですね。

立ちながら、少しそんなこともイメージしてみてください。

…いかがでしょうか?

演奏はもちろん、見た目も両方こだわりたい!
そんな女性を、私は心から応援しています。
ぜひレッスンにいらしてくださいね。

 

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