サックス・楽器演奏のこと

美しさを聞き分けるのは。

 

チューナーは魅力的な道具。

「自分は大丈夫だろうか」と正しさを求め、

ついすがってしまいそうになるけど、

チューナーは永遠に自分の耳にはなってくれない。

瞬間瞬間変化する響きの色合い、

変化する音の重なりや温度のようなもの…。

その瞬間その美しさを聞き分けることのできるのは、自分の耳だけ。


 

チューナー。その魅力的な道具。

私は吹奏楽部出身なので、

チューナーとはずいぶん深く長いお付き合いになります。

もちろん、ソプラノ、アルト、テナーとそれぞれの楽器ケースに一つずつ、

専用のチューナーが入っています(笑)。

チューニングする他にも、音を鳴らして一緒にハモってみたりと、

いろんな使い方ができる頼れる道具なのですが、

「この音程大丈夫かしら」と不安になると、

正しさを求めて無意識につい「すがって」しまいたくなる道具でもあります。

 

”音そのものの美しさ”を聞き分けてくれるもの。

でもチューナーが測ってくれるのは、音の高さだけです。

いま鳴っている音の響きそのものや、ハーモニーの多彩な変化、

様々な楽器との重なりで生まれる瞬間瞬間の色合いなど、

音そのものの美しさを測ることはできません。

その美しさを聞き分けることができるのは、

他でもない自分の耳だけなのだと思います。

最近は合奏中でもそれぞれの楽器にチューナーマイクがつきっぱなし、という学校も多くて、

それを拝見するたび、ちょっともったいないなという気持ちになったりします。

成長の過程で音程に敏感になることはとても大切なことですが、

「瞬間瞬間移り変わっていく音の美しさ」を聞き分けていける耳を

ぜひ育てていってほしいなと思うのです。

…では今この瞬間、どんな音があなたの耳に聞こえていますか?

 

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